もしあなたが「自分で作ったものを売る」とき、
いくらの値段を付けて売りますか?
これは本当に悩ましい問題です。
ネットで検索をかければ、既製品ならいくらでも安いものが 出てくるんです。
わたしはペット関係の自営業をしているのですが、
ぶっちゃけ仕入れ値に近い値段で、売られている用品類もあります。
そして、関西は比較手に安いことに価値を見出す文化圏なのです。
大阪のおばちゃんの会話を連想してみてください。
「あで、その服ええわいて~~~、どこでこうたんよ??」
(あれまぁ、その服いいですね、どこで買ったのですか??)
「船場商店街の○○やで!安かってん。」
「なんぼやったん??」(いくらだったの??)
「奥さん、内緒やで・・・1000円!」
「あで~ええかいもんしたいて!!」(あれまあ、いいお買い物しましたね。)
とまあこんな具合に、安いことが素晴らしいということが往々にしてあります。
「小さな会社こそ、高く売る」
わたしも、以前はお客様からあまり多くのお金を頂くのは申し訳ないと思っていましたが、
この本と出会ってから、少し考え方を改めました。
「安かろう、良かろう」の商品は、小さな会社には作れない
みなさんの周りで販売されている商品を見渡してください。
売れ続けている商品やサービスは、「いい(良い)商品」しか存在しないと思います。
悪い商品は、簡単に市場から排除されます。
そして、大きな会社には「安かろう、良かろう」で販売できるだけのシステムがあるのです。
「高く売る」に反して50円で売る意味を考える
西野さんのご友人、ホームレス小谷さんは1日50円でいろいろな要望に応えているそうです。
「自分の1日を50円で売る」というのを見たとき、わたしは少し驚きました。
おおよそ「高く売る」ことと反対の行動ですよね。
その答えが、キングコング西野亮廣さんの著書で、最近出版された
『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』を読んで腑に落ちました。
「50円」で信用を積み重ねる
1日50円で自分を売り続け、信頼を詰み重ねていたのだなと思ったのです。
もしかしたら、信用の面積をより大きく広げようとするならば、
1日50円で人々の小さな要望を叶え続けることもアリかもしれない。
さいごに
作家のはあちゅうさんは、著書『半径5メートルの野望 完全版』で、以下のように書かれています。以前の私は露出量を増やしたいがために、そういう仕事も少なからず受けていました。それに、ギャラでお仕事を受ける・受けないを決めるのも傲慢な気がして、「私みたいなレベルの者には、たとえノーギャラの仕事でも、依頼が来るだけでありがたいのだ」と謙虚な気持ちを忘れないために、そういう仕事も受けていこうと思っていた節があります。
けれど、結果的には安く受けた仕事ほど、高くつくものはないと思わされる経験がその後どんどんと積もっていきました。ギャラのない、あるいは極端に安い仕事は、自分をすり減らし、消耗させるだけで、悪い思い出として記憶に残るのです。
もしあなたが無料で、もしくは安い値段で仕事を受けていて、
「あ~自分の心が消耗しているなあ」と感じたとき、
自分を「プレミア化」して「高く売る」時期に来たのではと思うのです。
「安く売る」「高く売る」どちらが良い悪いという話ではなく、
お互いWin-Winの関係を築いていただければと思います。