こんにちは、歴史に詳しい和歌山ブロガー、きゃろたまです。
みなさん、借金を帳消しにしてほしいなと思ったことはありますか?
起業しよう!開業しよう!と思ってその資金を集めるとき、自己資金ですべてを賄う人もいれば、銀行でお金を借りて事業を始める人もいると思います。
大河ドラマ『おんな城主直虎』第13回放送から、ひとつの見どころ「徳政令」が描かれています。
社会の教科書にも出てくる「徳政令」を現代風に説明してみますね。
町長交代!借金が返せない、税金も払えないなんとか願いを聞いて欲しい!
さて、I町の町長がかわりました。
でも住民は借金に苦しんでいました。お金を住民に貸しているのはN銀行。
N銀行は、お金を貸すだけではなく、手広く商売もしていました。
お金を返せないので借金を帳消しにする法律を作ってください~
よしわかった!返済するの苦しかろう!借金を帳消しにする法律を作っちゃる!
あの~直虎町長…うちのS銀行から、町の運営のためにお金借りてますよね??踏み倒されるんやったらもうお金を貸せませんな。
えっ、マジか!Σ(゚д゚lll)じゃあ、仕方ない…住民に説明するか…ということで、借金を帳消しにする法律は作れません。ごめんなさい。
え~ありえへんわ!( *`ω´) プンスカ
(直虎町長はあかん!今川県知事に直接言いに行こう!)
直虎町長、どういうことだヽ(`Д´)ノ 借金を帳消しにするよう県から命令する。そしてお前にはI町を治める資格はない!
I町は、住民からの税金だけでは、道路を作ったり、保育所を運営したりする住民サービスをすることができないので、町債を発行してS銀行からお金を借りていました。
お金を借りられなくなると、これらの住民サービスはほとんどできなくなります。
財政再建団体といって地方自治体が破産状態になるのですね。
もう直虎町長の言うことは聞けん!どこかに行こう!
大河ドラマでも、田植えせずに瀬戸村の住民がどこかに姿を隠してしまいましたね。
これを「逃散(ちょうさん)」といって、領主に反抗の態度を示したわけです。
ちょっと待って~瀬戸地区の人!借金を帳消しにしても、収入を増やさなかったらまた借金ができるでしょ??ということで、S銀行さんと一緒に収入を増やす方法を考えませんか!?
そのあと、直虎町長は、今川県知事にうるさく言われないようにある方法を思いつきます。
方久さん、わたし、お金の増やし方や商売の仕方がわからないので、I町の商工労働部長になってもらえませんか?報酬は瀬戸地区と祝田地区が納めてくれる税金で。
早く徳政令を出さんか!ええい、但馬局長は何を手こずっておるのだ…。
!?たしか今川県の法律では、お寺の領地には県知事でもはいれないところ…。税金も免除!?ということは、方久さんすみませんが、瀬戸と祝田はこのままだと今川県直轄領になっちゃうので、いったん龍潭寺にあげてもいいかな??
借金帳消しよりも収入を増やす手立てを考える
借金を一時的に帳消しにしても、収支がマイナスのままではまた借金を作って、そのたびに徳政令に頼らなくてはなりません。そして、貸した側にとって、徳政令が乱発されると、金銭的に大損害を受けます。
1566年(永禄9年)に今川氏真は、徳政令を井伊谷に発布しますが、直虎はこれをはねのけます。
そして、徳政令の影響をできるだけ少なくするよう貸し手(債権者)に配慮しつつ、その2年後にようやく領内に徳政令が発布されました。
また、戦国時代後期から綿布の使用が普及し、遠江のお隣三河では、綿花栽培が盛んになりました。
米作に加え商品作物の栽培と、複業禁止から複業解禁へ。
戦国時代も現代も、複数から収入源を得る大切さが実感できますね。
ではでは。